多角的な視点の作り方③

多角的な視点

自身の体験談や考察を基に物事の考え方をまとめています。あくまで私個人の手法と考察であり、なんらかの結果を確約するものではないことをご了承の上、読み進めていただければ幸いです。

ロールプレイング

他者の理解や、自分本意にならないために他者の視点を取り入れたいと考える人は多いと思います。では実際にどのようなことをすれば他者の視点を取り入れた思考ができるでしょうか?今回は私がたまに行っている思考実験(遊び)を紹介したいと思います。

まずはじめに断っておきますが、他者を完全に理解することは不可能であると認識することが大前提であると言っておきます。なぜなら他者理解とは永遠に辿り着けないが、永遠に近づき続けることである、と私は考えているからです。当たり前に思っている人もいらっしゃるでしょうが、両親や子供、兄弟姉妹など身近な人をイメージしたとき、その人のことは理解できてるかのように錯覚する自分がいるのではないでしょうか?一方で初対面の人や、自分が嫌っている相手などに対しては理解できないと感じることが多いのではないかと思われます。自分以外の他者であることには違いありませんが、違いが生まれる一番の要因は把握している情報量の違いが大きいと思われます。相手から情報を聞き出す手法は世の中に数多く出回っていると思いますので、そのような手法を使用する前に相手のことを見る段階において私がよく遊んでいる手法を紹介します。

まず、あなたがよく知っているストーリーを思い浮かべます。例えば昔話の「桃太郎」で考えてみましょう。大まかなストーリーは以下の通りです。

  1. おばあさんが拾ってきた桃から桃太郎誕生。
  2. おじいさんとおばあさんからきび団子をもらって鬼退治に出発。
  3. 犬、猿、雉が仲間になる。
  4. 鬼ヶ島に到着。鬼と対峙する。
  5. 鬼を退治して金銀財宝を持ち帰る。

次に登場人物に実在の世界の人物を当てはめていきます。この時、キャラに合う合わないは考慮しなくても大丈夫です。ただし、芸能人などを当てはめるのではなく、あくまであなたが話すことのできる相手を選んでいきましょう。

設定が終わったら頭の中でこの人が桃太郎で、あの人が犬だったらどんなやり取りで仲間になるだろうか?といった感じで大まかなストーリーは維持しつつ、細かい描写において個性を出すように考えていきます。仮にどうやっても成立しない組み合わせとなった場合は一旦そこで終了させて組み合わせを変更してみると良いでしょう。

ストーリーが出来上がったら、どの程度現実の他者の個別性を再現できているかに注目して評価をします。あとは様々な組み合わせを試して何度も試行錯誤を繰り返していきます。以上で基本的な流れとなりますが、うまく出来たでしょうか?もしうまく落とし込むことができない人や場面があった場合、おそらくそこに情報の不足が起きているかと思います。それを足がかりに現実世界で情報を仕入れてみるとよりリアルに近いキャラクターが作れるかもしれません。また、足らない情報を都合よく改ざんして、他者が現実ではありえないような思考や行動をしていないかにも注意が必要です。

様々な組み合わせを考えたり、何に対しての情報が不足してうまくいかないのかを考えてみたりすることで、自然と他者に興味をもって考えることができるのではないかと思います。現実の世界でのやり取りを振り返るだけでは感情が邪魔して考え辛かったり、自分がどう見ているかの評価が難しい側面がありますが、今回のような現実と関係ない世界に知り合いを登場させることによって、比較的楽しんで気楽に他者評価や自分の視点の特徴などを振り返ることがこの手法の利点と言えます。慣れてきたら既存のストーリーを使わずに、このメンバーだったらどんな物語になりそうか?などを考えてみても面白いかもしれません。

今回は考察ではなく、思考実験として既存の物語と現実の知り合いをリンクさせることで楽しく他者理解を振り返る手法について紹介させていただきました。効果のほどは実践してみて各人が評価してもらえればと思います。不慣れなため大雑把な説明となっていますので、不明な点などあればコメント頂ければ嬉しいです。それでは今回はここまでにしようと思います。

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